繰り返すが、21世紀の経営活動で、組織の協働を実現したいと考えるならば、経営はこの際、「課業」確立の苦労と時間とを惜しんではならないのである。「課業」を確立しない職能資格制度は、「継続雇用」であるかぎり、実態は学歴(学校歴)・年功制度の変形に必ずなる。そこでは「能力主義」は必ずあいまいになる。なぜならば、学歴・年功制度にも、学校歴差が明確であるかぎり、「能力主義」は作用していたからである。職能資格制度は「個人」を基盤として、欧米の人事制度の根幹である「職務」遂行能力ではなく、「課業」遂行能力を軸として、「個人」の職業能力の形成・自立を望む過程で組織の協働を実現しようとするのであって、この点が学歴・年功制度と性質が異なる。
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「課業」に着目し「単位業務」を「職務」と定義することによって、日本の経営組織の単位業務複数負担、「自由なローテーション」に適応させようとするのであって、そのことに着目して職能資格等級制度を21世紀の日本的な人事制度と定義しているのである。組織と個人のこのような意思と選択で協働が実現するのだということになれば、人事労務管理が、この人事制度を柱または土台として、各分野でどのようなマネジメントを行うかということが次の課題になる。