研究の最終段階は、データが分析されたのちに正しい結論を引き出すことだ。研究の第1段階(疑問を公式化し、研究計画を立てること)は、最初の見た目よりもむずかしいが、最終段階も同じくむずかしい。証拠が裏付ける以上に包括的な結論に達したいという強い誘惑にかられるので、研究結果を解釈するのは危険な作業だ。例えば、シリコーンを注入されたラットが癌を発病したと、ある研究が示したとしても、豊胸材が女性に癌を起こすと結論するのは不正確だ。その研究は女性を対象にしていないし、膜に入った豊胸材ではなく液状シリコーンを扱っているからだ。同様に、たとえ豊胸材を入れた女性の血液中に白血球が多いと発見されても、豊胸材が自己免疫性疾患の原因になると結論するのは不正確だろう。その研究は自己免疫性疾患を扱っていないからだ。今述べた2つの仮説では、結論が証拠の遠い先に行ってしまっている。自分が研究している科学的疑問について研究者が強い先入観を抱く場合に、結論を導く際の間違いを特に起こしやすい。データから論理的かつ必然的に導かれるもの、それのみに研究の結論を限るべきだ。
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