結納の受け渡しがめでたく終わったら、使者に祝い膳を出します。正式には祝い酒と本膳でもてなしますが、いまはこういう供応は省略、あるいは簡単にして、酒肴料としてお金を包み、荷物を運んでくれた人にも食事のかわりに祝儀袋を出すのがふつうです。お茶は不祝儀に使われることが多いので、縁起をかついで結納の席では昆布茶とか桜湯を出す風習もあります。しかし、お茶は年中みどりを茂らせている植物ですから、めでたいときに使ってもいっこうにさしつかえありません。それより、むしろ桜の花は散る花ということで、昔は花嫁衣装の模様にはさけたくらいですから、桜湯より結び昆布を二個お茶碗に入れたお茶を使ってみてください。また、結納の日の仲人は、結婚式当日にまさる大役です。仲人には心からの感謝をこめて、ていねいにお礼を申し上げましょう。そして、ご足労に対してのお礼のしるしに、お金を包んで差し上げます。車などを使った場合は、その分もふくめて十分に包んでください。金包の表書きは、「御礼」とか、「寿」とします。ごちそうをやめて「酒肴料」を包んだ場合も、それとは別にお礼をするのが当然です。しかし、どうしても現金を差し上げるのが失礼な方なら、後日、それ相応の品をお礼状とともに贈る方法もあります。また、結納の日には、運転手やお手伝いの人にも祝儀をあげるのがならわしですから、きれいなお札と祝儀袋を用意しておきます。